選挙活動でSNSを使う際に注意したい投稿ルール

選挙活動におけるSNSは、候補者の考えや日程を住民へ直接届けられる重要な手段です。一方、普段の政治活動と選挙運動では、投稿できる内容や期間の考え方が異なります。担当者の判断だけで投稿すると、予約投稿や個人アカウントでの共有が思わぬ問題につながることもあります。組織内で共通のルールを持ち、公開前に確認できる体制を整えましょう。
政治活動と選挙運動を区別する

政策報告や地域課題に関する日常的な発信が、すべて選挙運動になるわけではありません。ただし、特定の選挙で特定候補への投票を求める内容は、選挙運動と判断される可能性があります。告示・公示前の投稿では、「投票してください」「当選させてください」といった直接的な依頼だけでなく、画像、動画、ハッシュタグ、投稿時期を含む全体の文脈に注意が必要です。
過去の投稿を再利用する場合も、その時点では政治活動として作った内容が、公開時期や説明文によって異なる意味を持つことがあります。選挙用と通常活動用の素材を分けて管理すると確認しやすくなります。
投稿できる期間を全員で共有する

選挙運動は、告示・公示後から投票日の前日までの期間に行うのが原則です。投票日当日は、SNSで新たな投票依頼を投稿したり、選挙運動に当たる内容を更新したりしない運用を徹底します。候補者本人のアカウントだけでなく、事務所、スタッフ、支援者向けに管理しているアカウントも確認対象です。
特に注意したいのが予約投稿です。日付をまたぐ設定や、外部ツールによる自動投稿、過去投稿の自動再配信を事前に停止しましょう。投票日前日の夜は、公開時刻と投稿一覧を複数人で確認すると安心です。
SNS投稿と電子メールの違いを理解する

ウェブサイトやSNSを使った選挙運動と、電子メールによる選挙運動には異なるルールがあります。一般の有権者は、選挙運動を目的とした電子メールを送信できません。候補者や政党等による電子メールにも、送信先や表示事項などの条件があります。
メール、SNSのダイレクトメッセージ、メッセージ機能を一括して扱わず、利用するサービスと送信方法ごとに確認してください。選挙運動用のウェブページやSNSでは、連絡先など必要な表示事項も確認し、プロフィールや固定投稿を整えておきましょう。
画像・動画・引用素材の権利を確認する

演説動画の背景に映った人、地域行事の参加者、住宅の表札、車両番号などから、個人が特定される場合があります。撮影時の了承だけでなく、SNSへの掲載範囲についても確認し、必要に応じてぼかしやトリミングを行います。子どもが映る素材は、特に慎重な取り扱いが必要です。
新聞記事、地図、音楽、写真、テレビ映像、他者のSNS投稿には著作権や利用条件があります。「出典を書けば自由に使える」とは限りません。自前の素材、利用許諾を得た素材、条件を確認した素材を優先し、引用する場合は必要性や分量、引用部分の区別を確認しましょう。
誤情報や誹謗中傷を防ぐ確認工程を作る

短い投稿ほど、前提が省かれて誤解を招きやすくなります。政策、予算、行政手続、対立候補に関する内容は、一次資料や公的資料に照らし、事実と意見を分けて表現します。未確認情報、切り抜きだけの動画、出所の分からない画像は拡散しないことが基本です。
投稿前には、担当者と確認者を分け、事実関係、表現、個人情報、権利関係をチェックします。誤りが判明した場合は、黙って削除するだけでなく、必要に応じて訂正内容と更新箇所を明示すると、住民に経緯が伝わりやすくなります。
アカウント運用と広告設定を事前に点検する

候補者本人、事務所、スタッフの役割を決め、投稿権限を必要最小限にします。二段階認証、強固なパスワード、退職者や応援スタッフの権限削除も欠かせません。18歳未満の人は選挙運動ができないため、投稿、共有、動画出演などを依頼しないよう、参加者の役割を明確にしてください。
SNSの有料広告や投稿の宣伝機能は、候補者等と政党等で扱いが異なります。通常投稿と同じ感覚で広告を配信せず、費用負担や主体、内容を含めて事前に選挙管理委員会や専門家へ確認しましょう。投稿文、画像、公開日時、承認者を記録した管理表を残すことも有効です。
法令や媒体の仕様は、個別の状況によって判断が変わることがあります。迷った場合は、管轄の選挙管理委員会や法律の専門家に確認してください。POLI UPは、地方議員や議員事務所の広報・SNS発信・動画活用を支援するサービスです。
